統括院長の柴原にこう尋ねたとき、返ってきたのは見た目や噛み心地の話ではありませんでした。出てきたのは「健康寿命の延伸に貢献するものだと考えています」という言葉です。
インプラントは「失った歯を補う治療」として語られがちですが、柴原が見ているのはもう少し先のことのようです。今回はその話を、できるだけそのままお伝えします。
統括院長の言葉
インタビューでの発言を、要点だけ抜き出すとこうなります。
「大きくは、やはり口腔機能の回復。第二の歯と申しました。
第二の歯ということは、噛めるということ。噛むということは、脳にも刺激を与えます。認知症の予防にもなるかもしれない。
そして、噛むことによって、歯周病も、メンテナンスをすることで予防にもなるかもしれない。
そういうことで、大きな、人生にとっての健康寿命の延伸に貢献するものだと考えています」 ホワイト歯科グループ 統括院長 柴原 孝彦
「〜かもしれない」という言い方を繰り返しているところに、この人らしさが出ています。断言はしない。けれど、噛めることが体にとって小さな話ではない、という確信はある。順番に見ていきます。
噛むことは、あごだけの仕事ではない
食べ物を噛むとき、動いているのは口のまわりだけに見えます。けれど実際には、あごの筋肉が動き、歯根のまわりのセンサーが働き、その信号が絶えず脳に送られています。噛むという動作は、1日に何千回とくり返される、脳への刺激でもあるわけです。
歯を失ったまま放っておくと、この刺激が減ります。やわらかいものばかり選ぶようになり、噛む回数そのものが落ちていく。柴原が「噛めるということ」をインプラントの第一の価値に挙げるのは、ここに理由があります。
噛むことで脳の血流が増えることは、以前から知られています。また、残っている歯が多い人ほど認知機能が保たれやすいという調査結果も報告されています。
ただし、これらは「関連がある」という段階の話で、インプラントを入れれば認知症を防げる、と言える段階ではありません。柴原が「かもしれない」と留保をつけているのも、そのためです。期待しすぎず、しかし噛めることの意味は小さく見ない——というのが、現時点での妥当な受け止め方だと考えています。
噛めるようになると、残った歯も守りやすくなる
歯を1本失ったまま放置すると、その負担は残りの歯にかかります。片側だけで噛む癖がつき、特定の歯に力が集中する。空いたすき間に隣の歯が傾いてきたり、噛み合う相手を失った歯が伸びてきたりもします。
インプラントで噛む場所が戻ると、力の偏りが整理されます。両側でバランスよく噛めるようになると、残っている自分の歯にとっても環境がよくなるわけです。
ただし、これは「入れたら終わり」の話ではありません。柴原が「メンテナンスをすることで」と条件をつけていたとおりです。
インプラントには虫歯はできませんが、歯ぐきの炎症(インプラント周囲炎)は起こります。自覚症状が出にくいため、定期検診での確認が頼りになります。
人工の歯でも、まわりの歯ぐきは自分の体です。プラークがたまれば炎症が起きます。清掃方法は歯科衛生士がお口に合わせてお伝えします。
インプラントだけ守っても、他の歯を失えば噛み合わせは崩れます。お口全体を一緒に診ていくことが結局は近道です。
「健康寿命」という考え方
健康寿命とは、介護を受けたり寝たきりになったりせず、自立して生活できる期間のことです。平均寿命とは別の指標で、日本ではこの2つの間にはっきりとした開きがあります。
厚生労働省 2022(令和4)年の値より
つまり多くの人が、人生の最後の8年から12年ほどを「誰かの助けが必要な状態」で過ごしている計算になります。柴原が「健康寿命の延伸」と言うとき、見ているのはこの差です。
食べたいものが食べられる。人と食事に出かけられる。しっかり噛めるから栄養も偏りにくい。ひとつひとつは地味なことですが、それが何年も積み重なっていきます。歯の治療は、その先の暮らしの話でもある——柴原の言葉は、そういう意味だと受け取っています。
インプラントだけが答えではない、とも言っています
この話には続きがあります。柴原はこう締めくくりました。
「歯の無いままですね、入れ歯を入れる、ブリッジを入れるという方法もあります。
より機能を高めるためには、インプラントというのは一つの大きな選択肢になるだろうと、いうふうに考えております」
「インプラントしかない」とは言っていません。入れ歯もブリッジも、れっきとした治療です。そのうえで、噛む機能をできるだけ取り戻したいのであれば、インプラントは有力な選択肢のひとつになる——という言い方をしています。
どれが合うかは、あごの骨の状態、残っている歯の本数、全身の健康状態、そしてご本人が治療に何を求めるかによって変わります。精密検査をして、ご説明したうえで一緒に決めていくものです。
「自分の場合はどうなんだろう」と迷われている方も、ホワイト歯科グループの「ザ・インプラント」では、精密検査でお口とあごの骨の状態を確認したうえで、入れ歯・ブリッジも含めて選択肢をご説明しています。ご相談は無料です。
・自由診療(保険適用外)です。費用は精密検査・診断のうえお見積もりをご提示します(標準的な費用の目安:1本あたり約30万〜45万円/税込)。
・主なリスク・副作用:治療後に腫れ・痛み・出血が生じる場合があります。あごの骨の状態によっては骨をつくる処置が必要になることがあります。全身疾患・喫煙・歯周病の状態により適応や経過が変わる場合があります。治療後にインプラント周囲炎が起こることがあります。
・治療後は定期的なメンテナンスが必要です。
熊本のインプラントなら「ザ・インプラント」
ホワイト歯科グループの「ザ・インプラント」は、熊本で実績30年・症例4,000本以上のインプラント治療に取り組んできました。各医院に経験豊富なインプラント担当の歯科医師が在籍し、精密検査から治療計画、施術、治療後のメンテナンスまで一貫してサポートします。
- ▸東京歯科大学口腔外科 名誉教授
- ▸東京歯科大学卒業・歯学博士
- ▸ドイツ ハノーバー医科大学 留学
- ▸元 東京歯科大学口腔外科 教授
- ▸元 東京歯科大学市川総合病院 口腔がんセンター長